カブトムシ

学名:Trypoxylus dichotomus septentrionaris

言わずと知れたカブトムシ。ビークワによると、同じようなカブトムシが大陸のほうにも分布しているようです。日本にしかいないと思ってた。黒いのと赤っぽいのがいます。因みにアゴではなくツノ。アタマからはえてるの4又のが頭角、前胸からはえてる2又のが胸角です。ちっちぇーヤツは頭角も2又になります。♀は毛深いです。夜中ブンブン飛び回ってうるさい。

小食のクワガタが散らかしたゼリーとかを処理するのが彼らの主な任務。
毎回カンペキにこなしてみせるのは、彼らがプロであるからです。
でもクサい。


あー、マジくせぇ。



breeding

2006年・秋

誰もが一度は飼ったことがあるであろうカブトムシ。僕もほぼ毎年飼っていますが、もったいないので2センチくらいしかマットをいれなかったりで産卵させたことは1度もありませんでした。

しかし!2006年の僕はちょっと違ったんだな。マットはもったいないので代わりに腐葉土を用意、プラケ中に詰めて、採集してきた2♂2♀を投入!2〜3ヶ月程そのまま飼育し、満を持してケースをひっくり返した!

1匹、2匹、
3匹4匹、5匹6匹
6匹6匹、6・・・・・


おいおい冗談キツイぜ。

いつもコクワの残飯処理を強いてくる僕への報復か。そういうことか。
なんとなく予想できた展開でもありますが、もうダサすぎて目も当てられません。



2006年・冬

というわけで早速幼虫の飼育を開始。といってもそのケースに腐葉土をどかどか足すだけです。その辺で採集したワケだし、温度管理はナシ。屋外で完全放置。たまーにフタ開けてみてウンコが目立ったら新しい腐葉土に交換。スマトラオオヒラタの幼虫が食い散らかしたマットとかどんどんいれてます。オオクワの菌糸瓶割った後のカスも入れてみましたが、これは食いませんでした。

幼虫も成虫も残飯処理が仕事。あわれ。



2007年7月

カブシーズン到来。羽化してる成虫をウキウキ気分で掘り出すワケです。
しかしケースに手をかけた瞬間、げげっ!
とっくに羽化して這い出てやがる!いや、それは時期的に薄々わかっていた・・・。


既に全員
バラッバラんなってるやんけ。もうカブトやめ。卵6コしか産まないし、ちょっとエサ食えなかっただけですぐ死ぬし。今年限りでやめますわ。


しかし、ケースを片付けようとした僕は目を疑った。


何かたくさんいるよ
とりあえず数かぞえるべ。
1・・・2、3、4、5、6、7、8・・・

27、28、29・・・

51、52、53。

なんじゃこりゃ?
羽化した後そのまま交尾して産みまくって死んだということか?エサも与えず放置してしまったにもかかわらず・・・。メスは2頭いましたが、後食せずによくこれだけ産めるものです。成虫になってからの食事は自分が生き延びる為だけのもので、産卵にはあまり関係ないのでしょうか。
それとも、
「ちッ、飢え死にするくらいなら・・・・・うぉぉぉぉぉああッ!!!」
と本気出してみたとか。

いずれにせよ後食なしで産んだことには変わりないので、なんか新しい飼育法を見出したような気分の一方、親虫はエサも食えずさぞ苦しかったろうと思うのです。もうこんなキャブトムシの姿は見たくないのです。子孫を残せたという意味ではハッピーエンドなのですが、さすがにちょっと後味悪いのでもうこんなことが起こらないように気を付けます。



2011年7月

前回の更新(2007年)からだいぶ間が空きましたが、累代はずっと続けておりました。今年は全ての個体(といってもたったの9頭)が大型で羽化してきたので久々に更新しときます。
日本の虫と言えばカブトムシ、基本ですからね。こういうのをキッチリやんないとね。

そんなこんなで屋外に放置している衣装ケースのフタをあけたら、♂はすでに蛹室から脱出しておりマット表面を徘徊中。
あれ、メスは?と探したら、3頭中3頭とも蛹室内で出撃準備中でした。
内1頭はハネが出ちゃって不全ちゃん。まぁ産卵くらいは出来そうです。

全部掘り出して一通り眺める。
やった!全部デカい!
分母が小せえじゃねーかと言われればそれまでなんですけど、たかがカブトムシでも「♂♀全頭が大型で羽化」というのはなかなかに難しい。おそらくカブトムシの累代飼育をしている方のうち大半が過密飼育を余儀なくされていると思います。それはつまり、

飼育が上手

たくさん産まれる

過密(泣)


ということです。ところがどっこい、僕みたいなのがやると

ヘタクソ

ちょっとしか産まれない

少数精鋭!


となります。素敵ですね。
こういうのを世間では「負け犬の遠吠え」と言うそうですが、僕は聞いたことありません。