トルンカートゥスホソアカクワガタ

学名:Cyclommatus truncatus

はじめに
この飼育記を記したのは2010年の春の事です。そのとき本種はまだ「エラフスホソアカ」の名で流通しており、このページもそのつもりで制作していました。が、そろそろUPするかな〜って時になって別種として記載される気配を感じ取った僕はそのままなんとなーくお蔵に収納。その飼育記を制作当時のままUPしたものですので、「は?」と思われる部分もあるかもですが、お許し下さい。



エラフスホソアカクワガタ
学名:Cyclommatus elaphus



いやぁ〜、安かった。
ワイルド81mmペアなのに、わずか数百円で購入出来ました。
それもそのはず、コイツは「大きくならない」タイプのエラフスだからです。
ご存知の方も多いとは思いますが、エラフスには、グリーンメタリックの体でアゴの付け根に黄紋の出る「ザ・エラフス」なものと、今回の個体のような褐色のものに分かれています。書籍などでよく目にする大型のエラフスは前者オンリーで、黄紋♂×黄紋♀のペアでないと大型個体は産まれないそうです。それが本当ならその2タイプが同種であるとは思えないのですが、今のところはまだ謎が多く、どちらもエラフスホソアカとなっています。

そして、褐色タイプから黄紋タイプが産まれることも、またその逆も100%無いらしく
「それでは、だっちょさんの
圧倒的ブリードテクでも歯が立たないではありませんか(泣)・・・そんなのイヤです!!!」
という皆様のお嘆きの声が殺到する前に、もう一度だけ言います。



安かったんです。



breeding

2010年5月

黄紋タイプでない故、皆さんにギネス個体羽化までのあざやかな道程をお見せできない事が悔やまれますが、これは致し方の無いことです。このペアでは、ゆったりと飼育を楽しむことにします。そもそも僕は、ギネスなどという些細なモノにはまるで興味がないのです。更に言うと、累代にさえこだわっていませんから。もちろん、

部屋中に温度計を設置して最も低温な場所を探したり、
ビークワのバックナンバーを
必死に読み漁って情報収集したり、
コナラ材のストックの中から
一番良さげなものをキープしたり、

なんてことは思いつきもしないワケです。もぉ〜、僕ったら大人ですね。

という事で、夏ごろに更新が止まっても不思議に思わぬように切にお願いします。





2010年12月・追記

そんな感じで
成虫飼育を楽しんだトルンカートゥスでした。
と、まぁ大方の予想通り綺麗に玉砕したものの、この凶悪な難易度の虫にもう一度チャレンジしたい気持ちもあります。ランバさんによればエラフスより難しいみたいなコト言ってますからね。確かに、過去にブリード物で茶系エラフスの長歯って見たことないもの。70mmとか80mmとかさ。もっとも、そんなの出ても誰もわざわざ発表しないってのもあるかもですけど。

それはさておき、敗因は温度だと思っています。15℃を超えるとマズいのでしょう。エラフスのほうは20℃超えても結構産んでくれたりするそうですが。それから、ただのコナラ材じゃダメなのかもしれません。くそ〜。こうなったらエラフスは世の名立たるブリーダーさん達に任せて、支持率の急落した可哀想なトルンカートゥスにたったひとりで挑んでやるぜ!85mmオーバーとかウジャウジャ出してやるぜ!


無論
夢の中でね。
じゃ、おやすみなさい。