雌雄モザイク

おもしろいものが出ました。雌雄モザイクです。昆虫というのは、どうしてこうも不思議な世界を見せてくれるのでしょう。生物として何かを超えているというか、この世のものと思えぬ、それこそ地球外のニオイすら感じるようなフォルム。


エヴァンゲリオンチックに表すなら、さしずめこんなカンジでしょうか。











・・・すみません、思いついちゃったネタはこんな風に無理矢理にでも消化していかないと、具合が悪くなってくるというか、スッキリさせないとアレなんですよね。ただでさえマイナーなクワガタサイトというジャンルの、その中でも更に追い打ちをかけるように無名な当HPの環境であればこそ成せるやり方と言えます。
どうでもいいオフザケはここら辺にして、しょーもない解説といーかげんな画像をいくつかうpしていきます。


この個体は2016年7月に割り出した新成虫で、石垣市米原産ヤエヤマノコギリの♂58mmx♀34.5mmから得たF4。右顎で計測すると約50mm、左で約48.5mm。ヤエノコで50mmですから、大きくなりにくいという雌雄モザイクとしてはまずまず頑張ったサイズではないかと思います。「虚弱体質だ」なんていいますが、結構元気。もっとも、自然環境下ではどうだか分かりませんが。


特徴が出ているのは頭部の左半分だけ。頭部にはかなり♀の特徴が表れているように見えますが、その頭部から伸びる大顎はさほど影響を受けているようには見えません。なして?


もちろん複眼の位置も左右で違います。
よく見ると、なんかスゴイです。


ウラ。
左の触角はまともな形をしてませんでした。





 ・・・番外編・・・

コイツを割り出す日の、その数日前。
突然
韓国の方からメールが来ました。ざっくり要約すると、

こんにちは。ここ最近あなたの飼育記を読んでいます。私のカブトムシについて意見を聞かせてください。これはオスでしょうか、メスでしょうか、それとも「雌雄モザイク」でしょうか。判断をお願いします。

というような内容で、画像が3枚ほど添付されていました。



これが、H.N. Conan Doilさんが送ってくれた画像です。
最初は小さなオスかと思いましたが、立派な胸角がある一方、頭角は完全に消失しています。他2枚の画像と合わせて観察すると、頭部は完全にメス、前胸の前端にもメスの特徴が出ているようでした。調べてみると、ここ日本でも同様の個体がいくつか採集されているようです。
「むむっ!これは雌雄モザイクに違いない!素晴らしいッ!!」と昆虫博士を装って、拙い英文で返信を差し上げました。
・・・というか、なんでボクごときに同定依頼が来たんだろう。


(このConanさん、何語に翻訳していたのか知らないけど、まともにHPの飼育記を読めただろうか。ちょっと心配だ。日本語がぐちゃぐちゃでかなり訳しづらいと思うんだけど、なんだか申し訳ないなぁ。英文のメールを送るくらいだから、日本語はできないだろうに・・・読むだけなら読めるとかかな?フェアレディZのページも、Zの本場アメリカからのアクセスが結構多いし、文法に気ィ使ってきれいな日本語で綴ったほうが親切なんだろうけど・・・そんなん気にし出すと、僕はテキスト書けないな。)





とまあこんな感じで、件のヤエノコはすでに人に譲ってしまいましたが、とても貴重な体験が出来たと思います。まさかこんなものが自分のトコから出るとは全く思ってなかったですし、割り出した時には結構感動しました。20年近い累代飼育経験のなかで初めて出現した雌雄モザイク。次にお目にかかるのは果たしていつになるでしょうか。


以上、
どうでもいい駄文が4割混入してしまった雌雄モザイクレポートでした。またねっ!