シェンクリングオオクワガタ

学名:Dorcus schenklingi

やっと入手しました、シェンクリングオオクワガタです。
「でかいコクワ」と陰口を叩かれる本種ですが、いやいやいや。
シェンクリングはカッコいい!!!と、ここに高らかに宣言します。
ま、僕が宣言するまでもなくカッコいいんですが、このカッコよさ、どーもうまく写真に表れない・・・
カメラで写すと、
結局でかいコクワにしか見えないという悲運のオオクワガタの飼育記がいよいよスタートです。


「シェンクリング」「シェンクリン」と2つの呼び名がありますが、もちろんシェンクリン
でいきます。

なのですが。
おそらく以降「シェンク」になると容易に予想できる為、結局どっちでもいい事になりますが、それでもシェンクリンはダサいと思います。



breeding

2009年11月

そんな感じで手に入れたシェンク(早速)は、南投縣・合望山産1♂2♀にオマケで3幼虫の計6頭。
♂77mm、♀は42mmと41mmで、羽化は2009年5月頃だということです。♀は見た目でいうとアンテっぽい感じですね。出回ってるシェンクの♀って42mmくらいが多い気がするんですが、あんまり大きくならないのかな?数が多くないから良いサイズはみんな囲っちゃうのかな?

シェンクは♀殺しで有名で、その対策の1つとして羽化から半年〜1年ほど熟成させる事が大切なようです。よーするに、定石どおりにじっくりやれってことですね。そんなネット情報をゴックンと鵜呑みして、ペアリングは2010年春までおあずけ。

んで、それまでの間は3齢幼虫×3の相手をするわけです。
最終計量12gの幼虫が菌糸ビン底面で蛹化したのでオアシス蛹室に移したんですが、


この12g、








ショボーン━━(´・ω・`)━━

・・・シェンク・・・12g・・・サナギ・・・
まさか野郎だったとは夢にも思わず、「45mmは超えるかな♪」的な♀妄想を膨らませていたあの日の僕に戻れるなら他に何もいらない、とまでは思いませんが、このあとに控えている
13g14gの未来に一抹の不安を覚えざるを得ないこの状況、来年度からのブリード本番で打開したいと思います。温かいご声援を頂ければ幸いです。



2010年3月

64mmでも十分カッコいいです

13gは蛹で死亡。やっぱコイツも♂でした・・・。
14gは64mmで羽化。テメェもか!!この64mmの羽化から間もなく、77mmが死亡。た、種親が〜(泣)!どうしましょう!!どうします??
今回羽化の64mmを起用するか、あるいは心機一転、別産地の大きいペアを買い直すか。
桃園縣・巴陵産がいいなぁ〜、と思ってます。

・・・買う気満々やないかい!!

追記
まもなく♂全員死亡・・・♀だけ元気。シェンクはしばらくお休みします。ツライです。



2016年7月

6年振りの更新。やっぱり好きなムシは何年たっても好きなもの。やっとシェンク再開です。
入手したのは6年前の希望通り、桃園県・巴陵産F4の♂76mm♀42mmペア。2015年羽化で、もりもり後食してますので早速ペアリング。♀殺されちゃヤなので同居はさせず、目の前でパパッと交尾だけさせてセット投入です。
セットの内容はと言いますと、ノコ・ヒラタ系のセットをベースに太めの材を半埋めにしたもの。1度目のセットで7卵しか回収できなかったので、もっかいセットしておきます。シェンクの累代は初めてなので当てずっぽうですが、アンテをやるような感覚でイケそうな気がするんだよなぁ・・・。とりあえず1発目の7卵は、孵化したヤツから順にきのこの山WISH-Kの1100ccに突っ込んで様子見。

シェンクって流通量も多くないし、まとまった飼育記をアップしてるサイトさんも少ないので、まず1サイクルさせて報告できたらと思います。



2017年6月

2セット目の投入直後に親♀が死んでしまい、結局F5は7卵の回収で終了しました。むむ、うまくいかぬな。
そのうち孵化したのは5頭で、既述の菌床へ投入して4〜5ヶ月引っ張り、昨年12月にエサ交換。♂は30g、32gの2頭、♀は14g、14g、16gで3頭でした。エサ銘柄は不変、♂はこのタイミングで1400ccへサイズアップ。

3月頃から♀が、♂も4月には蛹化しはじめ、5月末に割り出しました。
♂30gは残念ながら蛹で落ちてしまいましたが、♂32gは77.7mmで羽化。う〜ん、最低でも40gくらいは乗せないとまともなサイズにならなさそうですね。


♀は47.7mm、48.5mm、49.6mmと、まずまずの結果。もう少し低温で引っ張れたら50mmはイケそうです。もう少し低温で・・・そう!10ヶ月に満たない短い幼虫期間からも分かる通り、夏場になかなかの高温にさらしてしまいました。原因はエアコン不調・・・いくら温度設定を下げても室温は29℃止まり。今年こそはと思い、殺人的な館林の夏を前に
エアコンを新調しました。これで次のF6はビシッと・・・

あ、まだ新成虫だからF6採れんのは夏が過ぎてからだった。
というわけでシェンク、まだまだ続けます!



2020年7月

前回更新時のF5新成虫♂77.7mmと、同腹♀49.6mm、48.5mmを掛けてF6を計40頭ほど得ました。
幼虫は前回と同じような飼育を行いましたが、温度だけは少し低めに出来ました。

にもかかわらず!!

今回も1年以内にバンバン羽化してきた!全然引っ張れない!
サイズこそお父さんを超えて80オーバーがポンポン出たものの、最大は82.6mmに留まり、密かに「85mmくらいイケんじゃねーの?」などど軽く考えていた僕には幾分ショックな結果に。♀に関しても48〜49mmが精一杯で、50mmの壁が意外と厚い・・・
おそらく常識的な範囲でエアコンを使うだけでは越えられない壁があり、もっと
ガタ稼業にブッ込んだ温度管理をしなくてはならない、ということなのでしょう。思いのほか悔しかったので、もうちっと気合い入れて次代をやります。温度はもちろんエサも含めて、管理についてはいろいろと検討ですね(とか言いながら毎回同じような飼育になっちゃうんだけど)。

いつの間にかF6も成熟してきているので、とりあえず1ペアだけしてみることにします。
カタチの良かった画像の♂82.4mmと同腹♀49.3mmを掛けて、コバシャ中に産卵一番とコナラ1本。
F7の目標は、今度こそ85mmですね!