パリーオオクワガタ(原名亜種)

学名:Dorcus ritsemae ritsemae

クワカブ雑誌をパラパラめくっていて何気なく目を留めたページに、コイツは載っていました。
それまでは見かけても
完全にスルーしてたんです。しかし何故かこの日は気になりまして「コレ、ちゃんとやって70mmオーバーの良型が出たら実はすげーカッコいいんじゃないの?」と思った矢先にワイルド便が入荷。落札しますよね、そりゃ。


breeding

2016年6月

東ジャワ州プロボリンゴ県の南東、アルゴプーロ産のワイルドペアです。♂70.5x♀38.5、サラッと追い掛けしてセット。内容は、プラケ中にフツーのクヌギ2本、ノコやヒラタで使うようなマットで半埋め。オオクワセットのちょいヒラタ寄りってトコでしょうか。

3月のセット投入後なかなか産み始める様子が見られず、忘れてしまい3ヶ月くらい引っ張ってからようやく15頭の初二齢と3卵を回収しました。マットにも産むらしいのですがウチではほぼ材産みで(材からマットに出たっぽいのが5頭くらい)、柔目の方が好みの様子。同じ内容で2セット目も用意していたのですが、お試しブリードには充分な数が採れたのでここで打ち切ります。採れたF1はすべて、きのこの山WISH-Kの1100に投入。種を問わず、自身初使用の銘柄です。

スマトラパリーで経験済みですが、国産オオクワほど簡単には大きくなってくれないパリーさん。F1の目標は親越えの71mmに設定します。ビークワギネスが72.7mmなのを考えると結構厳しいかなと思いますがちょっとチャレンジしてみます。スマトラパリーは幼虫期間が比較的短かった気がするのですが、ジャワパリーはどうでしょう。エサ交換のタイミングや温度など、とりあえずフツーにオオクワをやるようにやってみようと思ってます。



2016年10月

めちゃめちゃ暴れるんですけど・・・
割り出したF1を菌床に投入して3ヶ月が経とうかという頃、彼らは一斉にビンの中を駆け回りはじめました。挙句♀に至ってはさっさと蛹化し始めるシマツ。速すぎんだろーが!パプキンか!んだよコイツら・・・実のところ部屋のエアコンがだいぶくたびれていまして、8月の暑い盛りに平均28℃オーバーだったのが原因のひとつだったとは思います。同じ環境でオオクワ、ホペイ、シェンクは暴れないので、パリーはやっぱり色々気をつかわないとダメなんだろうなぁ。スマトラのvolscensをかじった時にも感じましたが、やっぱりオオクワとは明らかに違う感じ。

蛹化した♀以外はとりあえず2本目へ。♂の体重は19.6〜24.4gだったので径の大きい1400ccくらいのビンが良いような気がしますが、今回のブリードはなんとなく感覚が掴めればオッケーなので、リソース的なトコも鑑みて1100ccでキープ。銘柄もWISH-Kのまま。この2本目で羽化してくれるといいなあ。



2017年6月

すべてのF1が羽化したので結果報告です。
2本目で羽化したもの、暴れるので仕方なく3本目に入れたもの、結果的にどちらも大差のないサイズで、♂は67.7〜63.3mm、♀は40.7〜38.4mmでした。



ぬぅ〜、24gまでいって67mmはしんどい・・・だいたい、たった3ヶ月で暴れ始めたのが痛かった!あれでかなりダイエットさせてしまいました。エアコンを買い替えたので、暴れ対策なども練りつつ再挑戦ですね。このままF2を採るか、もっかいWDからやり直すかは検討中。いずれにせよ違うアプローチで再挑戦したいと思っています。