ヤエヤマノコギリクワガタ

学名:Prosopocoilus pseudodissimilis


つつついにヤヤヤヤヤヤヤエヤマノコギリをてててて手に入れてしまいました。

ずっと欲しかったんだよ〜。ヤエヤマノコだよ〜(泣)  おかーーーさーーーーーん!!!

ヤエヤマノコだよォォォーーーーーーー!!!!!



どーもすみませんねぇ、つい取り乱してしまいました。
10年ほど前からずっと欲しかったヤエヤマノコギリ。エアコン導入を機に成虫4ペアを入手しました。飼育に関しては、ハチジョウノコと並び国内最難関ノコとの呼び声も高い本種。僕の超絶ブリーディングテクニックに、はたしてヤエノコ達はついてこられるのでしょうか。



breeding

2010年4月

♂54mm 最高。もう最高。
♀33mm 結構大きい

昨年10月に3ペアを入手しましたが、いづれも新成虫。まずは冬を越さなくてはいけません。これはいきなり高いハードル・・・国産ノコの宿命です。入手した10月はまだ気温が高く、活動を始めてしまいそうでビビってましたが、なんとか持ちこたえて冬を迎えることが出来ました。冬になっちまえばこっちのモンですね。暖かくなるまで常温管理。けども、「本当に越冬が必要なのかなぁ?」と思い、実は1ペアだけセットしておいたんです。結果、ダメでした。わずかに産卵したもののほとんど孵化すらせず、唯一孵化した1頭もすぐに死亡。やっぱ素直に越冬が必要なんですね。

ところで、ノコに菌糸を食わすと「腹ボテ」になる、という話を聞きますがどうでしょう(どうでしょう?)。菌糸というより、ブリード個体そのものにバランスの悪い印象を受けますけどもね。別の要因がある気がします。

とにかく、ずっと憧れていたヤエノコ。絶対増やします。
最終目標65mm!!!



2010年10月

セット1発目、鮮やかな手並みで
3頭もの幼虫を回収。・・・フッ。笑えばいいだろ。
一応再セットしましたけど、手ごたえ非常に薄いです。そこで、やっとコすっとコ採れた3頭に希望を託し、一か八か460cc菌糸ビン(数ヶ月モノ)にポーン!としておいたのが2ヶ月ほど前。その3頭が3齢まで成長したのを確認し、900cc菌糸へ換えたところ・・・


出た!
10.1g!!ギネス射程圏!!!



残る2頭も9.3g、5.0gと、ビッグサイズの2♂1♀で羽化する予感!ワクワク!!ビークワギネス保持者の里氏の記録(BE KUWA#29)を参考にすれば、一度目の交換(今回ね)での体重はほぼ互角、2度目の交換までに+2g乗せることが出来ればいよいよギネスが見えてくるでしょう。
いや〜、【KUWAGATA Z】始まって以来のコンペティティブな更新。次のエサ交換が楽しみでもあり、怖くもあります。



2011年1月

さて、初回で3頭しか得られなかったヤエノコ幼虫。追加が欲しいです。
使える♀は1頭しかいませんでしたが、もちろんその後も諦めずにセットし続けました。
具体的に申し上げますと、1発目のセットが6月。次に7月、その次が8月、そして9月に4発目。
この最後のセットを11月下旬まで引っ張り、やっと結果を出すことに成功しました。

卵39個

まぁノコギリですから「爆産」とまでは言えないかもしれませんが、それでも僕としてはかなり満足のいく結果です。しかし気になるのは、結構引っ張ったのに全部卵だったこと。そもそもこの4度目のセットは、それまでの3つとは様々な面で違うものでした。これがヤエノコ攻略法だッ!などどのたまうつもりは毛頭ございませんが、今回の成功でいくつか自分なりのパターンを見出せたような気がします。ただ、今回だけの特例かもしれませんし、それは来年以降も検証していかなければならないのは確かです。

ところで、前回の更新でお伝えしたギネス候補の幼虫ですが、2度目のエサ交換をおこないました。サッと結論から言いますと、♂は2頭共ものの見事に体重をキープ。昨年の経験から言えば本土ノコならば7gもあれば十分に60mmを超える水準だと言えるのですが、ヤエノコはアゴでサイズを稼げないでしょうから、羽化してみるまでなんとも言えません。大歯は間違いないとは思いますけど。
そして♀ですが、5.8gという、
いよいよ♂だか♀だか判らない危険な水域に突入しました。
2010年度の本土ノコ♀のMaxが4.8gで36.5mmだった事を考えると、♀であって欲しいですけど・・・微妙です。



2011年10月

ギネス射程圏!!!」と銘打った個体が見事、♂55mmで羽化しました。お疲れさまでした。
5.8gで♂か?♀か?と紹介した個体がこれまた見事、♀32mmで羽化しました。ありがとうございました。

・・・本ッッッ当にガッカリしました。かなり期待していたのに。

そして前回の更新で得られた多数のタマゴ。
孵化率はなかなかに良かったのですが、調子に乗って投入した菌床がウソみたいに拒食され、マットに移したのちにプチ成虫のオンパレード。一部羽化していない幼虫たちも順調にセミ化の一途をたどっております。ようやく当HPらしいお粗末な状況になってきたところですが、新たに入手したワイルドペアで今年も無事26頭を回収しており、此度の教訓を活かし必ずや雪辱を、と時代劇口調ながら固く心に決めております。

ああクソッ、悔しいッ!!



2012年1月

カスの重量は引いてます。超ぷりぷり。

さて、今年得られた26頭の内の半数、13頭の1度目のエサ換えです。
この13頭は、昨年とは違うアプローチで飼育しているもの。結果はと言いますと・・・・

Max 12.4g
Min 5.4g


♂♀合わせて上記の結果、最小の♀でも5.4g。
ノコギリをやっている方なら、この凄さをわかって頂けるはずです。
そしてやはり、♂の12.4g。
ヤエヤマノコギリをやっている方なら、この数字を見て唸るはずです。
今回も3年前のビークワギネスを引き合いに出しますが、この12.4gというのはギネス個体の2度目のエサ交換時の体重と同じなのです。1年前の更新時に10gだった幼虫について記した「2度目の交換までに+2g乗せることが出来れば」という目標を、最初のエサ換えでクリアしてきた今回の幼虫。イヤでも期待してしまいます。この他にも10gオーバーが4頭おり、2012年は最高のスタート。あとは落ちるいっぽう問題なのは「拒食」です。前回は換えた途端に食わなくなり失速、という現象に悩まされましたが、今回はどうなることやら・・・。あぁ、今度はチャンスを逃したくないっ!!



2012年10月

今回も勢いを維持できず、58mmにとどまりました。残念すぎる!!
来年こそは、今回量産した50台の♂達、プリプリの♀達でもって満足のいく結果を手にしたい!!
それまでヤエノコさん達は越冬のため休眠です・・・。



2014年8月

昨年は♂58x♀34を2ペア組んでセットしましたが、採れたのは30頭ほどと少なく、しかもカワラ菌床が合わずに今年の新成虫は最大56mmに終わりました。かなり悔しいです。もっと楽に60mm台はイケると思っていたのに。
来年は50mmオーバーの大歯♂と30mmオーバーの♀で5ペアくらい仕込んで、数で攻めてみようかと考えています。そろそろ満足のいく結果を出したい・・・!


2016年1月

2015年の夏に3ペアから幼虫を採りました。♂56x♀34から19頭、♂54x♀33から28頭、♂53x♀33.5から17頭の計64頭をカワラ7割のヒラタケ3割くらいで菌床飼育。ホントはもっと数を採りたかったんですけど、とりあえずこんだけいれば楽しめそうです。しかし今年の夏に採卵できる成虫ペアが手元にないので、春頃には新たに調達しないといけないですね。休眠期間を考えると、それぞれの系統が交わることはないのかもしれませんけど。難儀じゃのう。