ダウンサスの組み付け

うーん・・・コレだけはやるまいと思っておったのですが、やってしまいました、バネ交換。
確かに以前から「あと2cmくらい下がんねぇかなー」などと、いささか腰高な愛車を見るにつけ思案はしていたのです。


たとえば、出掛けた先でカメラに写してみても



もうこんな感じ。


特にフロントの浮き方(後述)などは、少しマヌケにすら見えてきてしまいます。
やはりこの手のクルマの車高はある程度低いほうがカッコいい、という思いが根強くありますので、どうにかしたいなと常々考えておったワケです。

ですがその一方で、

セダンだからおとなしく乗ろう」
「もう
20代も後半になったのだし落ち着こう」
「足をイジるってぇのなら
バネだけなんざ邪道
Z32のほうが先なんじゃないのか」
「そもそも
金がねえだろうが」

といった具合に、理性と感性のハザマで揺れる心をしばらく諭し続けていましたが、我慢のしすぎは体に毒だ、という見方もあるでしょうから、
仕方なしにダウンサスとやらを入手してみることにしました。

本来この年式のクルマの足に触ろうモノなら、車高の前にそれこそショックアブソーバーから関連のブッシュ、果てはリンク類に至るまで根こそぎリフレッシュ!くらいの意気込みで挑むべきですが、前述のように懐事情は
なかなかに寂しいものがありますので、ここはひとまずバネだけ換えて様子を見てやろうという算段です。

アイバッハやH&Rなど、本場のブランドでバシッとキメてやろうかとも思いましたが、受注生産だの本国から取寄せだの、いつ手元に来るのか、というかホントに来るのかさえ定かでないものを買うのもちょっとなあ、なんてワケで選んだエスペリア。さすが
即納でした。

ところでこのE36用のダウンサス、もちろん各社ダウン量に差があります。気になるのは各社間の差ではなく、前後の差。単純に考えるならフロントもリヤも同じだけ、20mmなら前後それぞれ20mm落ちる設定になってそうなものですが、エスペリアも含めそうでないものが多いです。と言いますのも、E36はリヤフェンダーのアーチがフロントに比べ妙に低く、尻下がりに見えてしまうデザインをしており、ダウン量で見た目のバランスを是正しようとしているようなのです。つまりはフロントの落ち幅のほうが大きい、前下がりの設定。・・・むぅ、これはE36の乗り味に惚れている僕にとって由々しき問題、と思ったのですが、
ダウンサスでお茶を濁そうとした時点で既に負けていることに気付き、スルーを決め込みました。時には拘らない事も大事、ということにします。



さっそく組み付け。といっても、ある程度の工具が揃っていないと自分で交換するのは厳しく、たぶんお店でやってもらったほうが良いです。

まずはフロントから。ショックからホース類を外し、ネジを外していきます。アッパー、ロア両側のナットをすべて外せばストラットが「バコン」と取り出せる、と思ったのですが、あれ? よく見ると位置決め用なのか、ひとつピンが刺さってます。とはいえ穴にハマっているだけなので、叩けば取れます。
ストラットが外せたらバネ交換。スプリングコンプレッサーでアッパーマウントにかかるバネのテンションを抜き、分解します。慎重にコンプレッサーを取り扱い、新しいスプリングに交換。
このあたりの工程でしくじると、バネが
バイ〜〜ン(x100)みたいになって、目を覆いたくなる大惨事が起こりうるので慎重に作業します。
あとは元に戻すだけ。

次にリヤ。フロントのようにショックと一体に組み合わせてあるのではなく、最近の国産車のようにショックとバネが別々に取り付けられています。まずショックのロア側、スタビをそれぞれ外したら足回りが
ぶら〜んとなるのですが、ここからの外し方がよく分からなかったので、結構強引に外してみました。
組み付けは、純正より寸の短いダウンサスだけあって取り外しより幾分ラクです。バネの上下がシートにしっかり座っているか確認しましょう。


さあ試運転!
お、まっすぐ走る!よかった〜。
乗り心地もそれほど悪くなってないぞ。というか、あまり変わらない感じ。この辺は、もっと高い速度域で比較してみたいところです。それでもやはり目線は明らかに低くなった!



しかし何より



カッコイイ!!!



溢れかえる鼻血を両手両足で抑えながらの写真撮影。
やっぱりE36が大好きだ!これがBMWだ!今のモデルにはない無骨なカッコ良さ。
名車揃いの歴代3シリーズの中で、このE36こそ最高であると、僕は思っています。





どうしてもE36のページの最後は、E36を褒めちぎってしまう・・・
もう病気だな、これは。