フロントブレーキパッド・ディスク交換

欧州車のブレーキはその効きと引き換えに減りが早い、というのは有名な話で、このクルマも例に漏れずガンガン減ります。7度目の車検に備え、このままでは確実にアウトであろうフロントのパッドとディスクローターを交換します。


部品の調達。スポーツパッドの装着やディスクの大径化などはせず、純正「っぽさ」を尊重して部品を選びます。ということでパッドとディスクはTRW製を用意。純正はAte製のようなのですが、BMWの現行モデルは純正でTRWを採用しているとのことなので、これも純正OEMと言っていいでしょう。一応リヤも含め丸一台分注文。ブレーキグリスがなかったので、整備書に倣いAteのプラスチルーブグリスを探して入手しました。

ここまで揃えても3万円ちょっと。とてもリーズナブルです。


そして外国車の整備ですから、国内ではマイナーなサイズの工具をいくつか揃える必要があります。新たに購入したのは16mmのソケット。といっても近所のホームセンターに普通にあります。7mmのヘキサゴンの方がよっぽど変ったサイズですが、これは幸運にも父が持っていました。というのも、今は物置で眠っているイタリア製のレーシングカートの整備に使っていたものだからです。このカートのおかげで、ウチには変な工具が結構あります。


必要な物が揃ったところで交換作業を始めます。
ジャッキアップしてホイールを外したら、キャリパーの浮動部分を取り外します。まず表側、穴にハマっているスプリングを外します。次に裏側、プラスチックのキャップを外すとガイドピンボルトにアクセス出来ます。コレを上下2本、7mm(6mmの車両もあるらしい)のヘキサゴンで。これでパッドが交換出来ますが、パッドセンサーが付いているならこれを先に外しておきます。ブレーキホースに変なテンションを掛けないように、外したキャリパーは針金などで足に吊ります。


次にマウントブラケットの取り外し。16mmのボルト2本で留めてありますが、これが固着していて非常に頑固なので、工夫して外します。

そしてディスクローターの交換。小さいボルト1本(これは6mmだった)を取って、ディスクを外します。しかし、このディスクも固着していて外れない!!叩いて叩いて頑張って頑張って外しました。ディスクも新品と比べると1.5mmほど摩耗していました。

後はほぼ逆の手順で組み付けます。
パッドの摩耗分だけピストンが飛び出ていますので、古いパッドを噛まして万力で元に戻します。ピストンが戻った分だけフルードの液面が上がりますのでタンクに注意。



ディスク面などの脱脂も忘れずに。